国立新美術館で開催されている<シュルレアリスム展>は期待を裏切らない企画展でした。展示作品はすべてパリのポンピドゥセンターが所蔵する貴重なコレクションです。エルンスト、ルネ・マグリット、イヴ・タンギー、ジャコメッティをはじめ170点余りのマスターピースが日本で一堂に会することは当分ないのではないでしょうか。20世紀最大の芸術運動の全容を知るにはまたとない機会だと思いました。照明を落とした会場内にはシュルレアリスム運動を支えた芸術家達のモノクロ写真やアンドレ・ブルトンの「シュルレアリスム宣言」の一節が大きな展示パネルで設えてあり、展示内容にもひと工夫が見られました。震災の影響で臨時休館になったり開館時間が短縮されたりしましたが、観客も戻りつつあるのか、会期も5/15まで延長されるそうです。