男子厨房に立つべし

敬愛する玉村豊男さんも似たようなことを仰っています。団塊以上の世代には受け容れ難い処世訓かも知れませんが、筆者はかねてよりセカンドライフの座標軸の中心に<男子厨房に立つべし>というprincipleを掲げています。これまで家内中心に進めてきたキッチン・プロジェクトに疎ましがられながらとうとう参戦を果たしました。三軒茶屋にオフィスを構えオーダーキッチンを手掛ける会社の代表と初めてお目にかかり疑問点をぶつけてきました。予告なしの事務所訪問にも関わらず、「大蔵大臣と早くお目にかかりたかった」と女性代表は如才なく爽やかな笑顔で出迎えてくれるのでした。CUCINAやKitchenhouseのショールームにも幾度か足を運びましたが機能面で注文をつけると殆どがオプション対応ということで予算を圧迫する展開に。没交渉にした請負業者候補がたまたま紹介してくれた先でしたが、大手が対応出来ない隙間を丁寧に埋めてくれそうな上にコスト・パフォーマンスにおいても比較優位だったので本体工事の請負契約と独立させて発注をかけたところです。ネットビジネスの世界で成功を収めたM氏の別荘のキッチンも手掛けたというだけのことはあります。注文住宅は人の顔や体型がそれぞれ違うように千差万別です。例えば、レンジフードひとつ取っても全館空調に対応出来るように排気のみならず吸気機能を併有した製品でかつサイズが合うものとなると特注以外には選択肢はあり得ません。ユニクロトヨタと真逆を行くtailor-madeの家普請はまたコストとの戦いでもあるのです。